見て覚えよう!

京都のお菓子〈その1〉

<京都検定>かわいい京菓子の問題も出されます!

見て覚えよう!

京都のお菓子〈その1〉

<京都検定>かわいい京菓子の問題も出されます!

こんにちは! 
勉強や仕事に疲れると、甘いものが食べたくなりますよね。
京都には「京菓子」と呼ばれるおいしいお菓子がいっぱい!
今回は京都検定にも出題される京菓子をご紹介します。
 
 
元々京都のお菓子は「朝廷への献上菓子」という意味で「上菓子(じょうがし)」と呼ばれていましたが、江戸時代に関東で「京菓子」と呼ばれるようになったそう。
 
お菓子の歴史は古く、鎌倉時代、栄西が禅と一緒にお茶を持ち帰った時、喫茶や点心の風習が広がったといわれています。
今でもお茶と一緒におまんじゅうやようかんなどを食べますよね。
室町時代にはポルトガル人との接触によって金平糖、有平糖、ボーロ、カステラ、鶏卵素麺など、さまざまな南蛮菓子が伝えられました。
ちなみに、ポルトガル人宣教師のルイス・フロイスは、織田信長に金平糖を贈ったそうですよ。
では、京菓子とは具体的にどのようなものなんでしょう?
順を追って見ていきましょう!

<季節と行事の京菓子>

○はなびら餅

画像元:写真AC 

京都のお正月を代表とするお菓子です。
特徴は、丸い白餅に紅の菱餅と味噌餡を置き、甘煮にしたごぼうを挟んでいるところ。
お餅に牛蒡って、なかなかめずらしいような気もします!
明治以降、茶の湯の初釜(裏千家)で使われるようになりました。

○法螺貝餅

画像元:ことりっぷ 

法螺貝には悪霊退散の意味があることから、厄除けのお菓子とされています。
安政の御所炎上の際、孝明天皇が避難先の聖護院門跡で食したことでも知られており、現在は年に一度、節分護摩供の供用菓子として、柏屋光貞(かしわやみつさだ)で販売されています。

○引千切(ひちぎり)

画像元:写真AC 

雛祭りの時に食べるお菓子です。
「ひきちぎり」「あこや」ともいい、平安時代に宮中で祝儀に用いられた戴餅(いただきもち)がルーツとされています。
見た目もとってもかわいいですね!

○さくら餅

画像元:御菓子司鶴屋寿 

道明寺粉でこし餡を包んでいるのが京都風。
桜の名所である嵐山でも名物とされているお菓子です。
塩漬けにした桜の葉は、巻きつけるのではなく2枚をまっすぐに流した形ではさむのが特徴です。

○かしわ餅

画像元:写真AC 

みなさまご存知、端午の節句に食べるお菓子の一つです。
かしわ餅を包む手つきが神前でかしわ手を打つ姿に似ているので、武運を祈願する端午の節句にふさわしいとされています。

○粽

画像元:写真AC 

こちらも端午の節句に食べるので、知っている方も多いんじゃないでしょうか?
粽は中国から伝わったもので、悪霊退散の意味が込められています。

画像元:祇園祭 

祗園祭でも販売されていますが、こちらは食用ではなく家の門口に吊るして厄除けにします。

○嘉祥菓子(かじょうがし)

画像元:御菓子司塩芳軒 

陰暦の6月16日、嘉祥の儀式にちなんで食べるお菓子です。
現在この日は「和菓子の日」とされていますね!
厄除けのためといわれており、江戸幕府では重要な儀式の一つでした。

○水無月

画像元:写真AC

6月30日、疫病除けの夏越祓(なごしのはらえ)にちなみ食べるお菓子です。
三角の形状は氷室の氷、小豆は悪魔祓いを表しています。
京都検定に頻出のお菓子です。

○ちご餅

7月13日、祗園祭の長刀鉾の稚児社参の時に備えるお菓子です。
京都検定2級では、行者餅との入れ替えで出されることが多いです!

○行者餅(ぎょうじゃもち)

7月16日にのみ販売される、祗園祭の役行者山(えんのぎょうじゃやま)にちなんだお菓子です。
疫病が流行した際、柏屋光貞の当主が大峰山で修行中に霊夢を受けて作り、役行者山に供えました。
そのお下がりを食べた人々は疫病を免れたため、無病息災のお菓子として喜ばれたのが始まりとされています。

○吹き寄せ

カエデやイチョウ、松葉、銀杏、松ぼっくりなど、秋の素晴らしさを干菓子盆にぎゅっと詰め込んだお菓子です。
見ているだけでもため息が出るほど美しいですね。
なんだか食べるのがもったいなくなってしまいます。

○亥の子餅

 

旧暦の10月にあたる11月最初の亥の日に食べるお餅です。
無病息災、子孫繁栄などの願いも込められています。
茶家ではこの日を開炉の日とし、亥の子餅を食べるんだそう。
夢と知りせば1-19 音のかそけき『竹情荘』」でも亥の子餅が出されていましたね!

<季節を問わない京菓子>

○真盛豆

慈摂大師(真盛上人)が北野で説法をする時、炒った黒豆に乾燥させた大根の葉をかけ、聴衆にふるまったのが始まり とされています。
北野大茶湯で豊臣秀吉が茶事に合う豆菓子として褒めた ことでも有名です。

○洲浜

画像元:京料理ふくもと

州浜の切り口の形は州浜台や島台に由来し、蓬莱山や秋津洲を表すといわれています。
見た目もとっても美しいですね。

○清浄歓喜団

遣唐使によって伝えられたお菓子の一つで、団喜(だんき)といわれています。
米粉と小麦粉の生地で餡を包み、巾着袋の形に整え、ごま油で揚げたものです。
餡にはハッカや丁子など7種の香りが混ぜられています。

○麦手餅

画像元:御菓子司中村軒

麦刈りや田植えの時の間食として重宝され、農繁期には直接田畑に届けられたとされているお菓子です。
刈り取った麦でお菓子代を支払ったことから、麦手餅という名前がつきました。

うーん! どれもおいしそうですね!
次回はこちらで社寺、街道ゆかりの京菓子をご紹介します。
それではお楽しみに! こんこん

参考:淡交社「新版京都・観光文化検定試験公式テキストブック」

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